子だくさんナースうさぎです。
今回はロキソニンとカロナールの違いについて。
ロキソニンとカロナール、どちらもメジャーな痛み止め、熱さましの薬なので皆さんご存知かもしれません。それで、この2つの薬の違いを知っていると、飲むときに役に立つと思いますので記事にしてみました。
目次
どちらが強いのか?
痛み止めの強さ、熱を下げる強さ、これは重要です。
強いのは・・・
ロキソニン!
それを証明する数字がないので申し訳ないですが、ロキソニンの方が痛みや熱を取るチカラが強いです。
カロナールは弱い~中程度の痛みや発熱に
ロキソニンは中~強い痛みや高熱に
という使い分けでよろしいと思います。
※近年はこの認識が徐々に変わりつつあります。最後にその理由を記載しています。
効果の速さは?
痛みをとる速さ、熱を下げる速さ、これも重要です。
効果の速さのは・・・
同じくらい!
各添付文書などのデータによると
ロキソニンは20分程度で効き始める
カロナールは4割の方が15分以内、7割の方が30分以内に効き始める
速く痛みを取りたい、熱を下げたいって時にロキソニンとカロナールではあまり差がなく、どちらを飲んでも同じということになると思います。
副作用が多いのは?
効果とともに気になるのが副作用の頻度です。
副作用が多いのは・・・
不明!!!(>_<)
副作用発現の頻度は
ロキソニンの副作用は3%
カロナールの副作用は調査データなし(おいおい。。)
ロキソニンは1万人以上に大規模な調査をしている一方で、カロナールは50~60人しか調査を行っておらず、副作用の頻度のデータがないんですね。
何となくだけど、カロナールの方が体に優しいとお考えの方、その認識で合っています。
ちなみに副作用が出ると考えられる体の部位には違いがあります。
ロキソニンは胃腸や腎臓に負担がある
カロナールは肝臓に負担がある(←大量長期服用で)
薬が体のどこに効くのか?
作用の強さに違いをもたらしているのは薬の作用部位です。
ロキソニンは炎症部位(体中どこでも)に作用する
カロナールは脳(視床下部・大脳皮質)に作用する
ロキソニンは痛み・熱のある部位どこへでも行って作用します。カロナールは作用部位が脳に限定されていると考えられています。
この作用の違いにより、
作用が強く、副作用も多いのはロキソニン
作用が優しめで、副作用も少ないのがカロナール
と考えられます。
何歳から飲める?
子供は飲めるのか?何歳から飲めるのか?
その答えは・・・
ロキソニンは15歳以上で飲める
カロナールは生後半年から飲める
ロキソニンは副作用の頻度は3%と、それほど多くはありませんが、胃の刺激、腎臓への影響があり、内臓器官が未発達な子供には適していません。
一方カロナールはロキソニンと違う働きで痛みや熱をとり、子供への使用経験も多いことから、生後半年を越えていれば飲める薬です。
近年の新しい動き
ここまでの比較で、
「痛みが強いから私はロキソニンでいいや」
と思った方もいるかもしれません。
でも近年、カロナールの安全性と作用が見直され、カロナールの1日の飲める量が大幅に増やされました。頭痛や腰痛、リウマチなどの患者さんは、カロナールを大量に飲めるようになったんですね。
以前はせいぜい1日1500mgまでだったのが、現在では1日4000mgまで飲めることになっています(もちろん医師の指示によるので勝手な服用はダメですが)。
今までの強さの認識
ロキソニン >>> カロナール
今後の強さの認識
ロキソニン = カロナール大量服用
となっていくかもしれないですね。カロナールも大量に飲めばロキソニンの強さに匹敵すると。
現在、私の病院でも腰痛・神経痛など痛みの取れにくい病気に対してカロナールが大量処方されています。1日10錠とかですね。胃腸への副作用が少ないので医師も比較的処方しやすいようです。
いかがでしたか?今回はロキソニンとカロナールの痛み止めの比較をしてみました。それぞれメリットデメリットありますので、この記事を参考に痛み止めを選んでみて下さいね。